店舗の運営

Vol.34 新型コロナ禍、非常事態宣言明けのコミュニケーション

新型コロナ禍、非常事態宣言明けのコミュニケーション

2月初旬から続く新型コロナ禍ですが、皆さんのビジネスへの影響はいかがでしょうか。

業種によって、エリアによってさまざまな状況があるようです。
人形町は、一番の集客施設である明治座がやっていないので、いつもより閑散としつつも、飲食店は休業のお店もありますが、基本的には時短営業、テイクアウト強化を行っています。

私も普段行っているお店の売上に貢献したいと思い、テイクアウトを利用していますが、やはり売上はかなり厳しいようです。
(ちなみに弊社は、今回の影響で、3月・4月売上の80%が失われました…)

そんな状況の中で今回のメルマガは、非常事態宣言が明けた後、(ゴールデンウイーク後、それ以降になるかもしれませんが)店舗ビジネスでは、どんなことを進めた方がよいのでしょうか。

非常事態宣言が明けても、新型コロナが終息している訳ではないでしょう。
すぐに集客を強化することがはばかれる雰囲気の中で、新型コロナ終息後(もしかしたら夏になるかもしれませんね)につながるコミュニケーションを重ねていくことが大切です。5つに分けてお話したいと思います。

1.どんな想いを持っているのか、メッセージを届けること

新型コロナ禍の中で、どんな想いを持っているのか、語ることです。

具体的には「新型コロナに対する今の心境」「自分の職業の地域・社会的な意義」または「創業時の想い」「純粋に応援を要請する」「今だからおすすめ
したい商品・サービスのこと」等がテーマになるでしょう。
今すぐの来店を積極的にお願いできないかもしれませんが、今、こんなことを想っています!ということを丁寧に伝えます。
普段通っているお店が今、どんな想いを持っているのか、一定数のお客様が
気になっているからです。

伝える手段としては、チラシ・看板、ホームページ、SNSになります。
以下、弊社クライアントのニック様(創業70年。日本で最大規模の受付と工房が一体となったユニットショップを運営するクリーニング企業です。)の各店長のメッセージです。
ホームページとチラシで、以下メッセージを届けました。

https://www.fcss-nic.com/theme235.html

2.通常通りの情報の発信をすること。

非常事態宣言の期間中で情報の発信を抑えていた企業もあったかもしれませんが、非常事態宣言が明けた後は、通常モードに戻して情報発信をしましょう。

ホームページの更新・SNSの投稿・メルマガの配信・DMもできる限り届けます。
すぐに来店増には繋がらない、反応は少ないかも知れませんが、こういう時
だからこそ、情報の発信をすることで、お客様の記憶に刻まれます。

新型コロナ禍が過ぎ去った後の来店に間違いなくプラスの効果をもたらすで
しょう。

3.既存顧客(固定客)一人ひとりへの連絡

売っているモノ・サービスが生活必需品ではない場合、非常事態宣言が明けた後も、お客様の来店数がすぐに戻らないかもしれません。
定期的に会っていた既存顧客(固定客)としばらくお会いしない状況が続く中で、今どうしているのか、気になりませんか?

そんな私達が思っていることをお客様に見えるようにする取り組みを、非常事態宣言が明けた後に展開しましょう。
こんなタイミングだからこそ、一人ひとりに連絡を取ってみましょう。
「今どんな風にお過ごしですか?」「体調、大丈夫ですか?」をスタートにした
メッセージです。レター、メール、LINE、メッセンジャー等を活用します。
新型コロナが終息したタイミングで、確実にお店に来てもらえるようにしましょう。

4.新型コロナ禍の対策が書かれたPOPの文章に“私達の想い”を入れる。

今、さまざまな新型コロナ対策(マスク着用・換気・消毒液設置)をしていると思います。それを入口のドア、入ってすぐの場所にPOPを貼って、その対策を知らせていると思います。非常事態宣言が明けた後も、対策は続くと思います。
そのPOPの文章にその対策をした“私達の想い”についてあらためて知らせましょう。テンプレート的な文面は、普段お客様とあたたかいコミュニケーションを交わしている店舗の場合、お客様が少し寂しい思いをするかもしれません。あらためて見直してみましょう。

5.このタイミングだからできること

最後はこの時期だから取り組めることです。本部に時間ができている企業の場合です。
新型コロナが終息した後(もしかしたら夏になるかもしれませんね)を想定して、顧客データべ―スの整理、サービスの内容・価格の再考、接客・売場の大きな改善、ホームページのリニューアル、新しいSNSの活用等です。
通常業務で忙しいときは中々手を付けられないことに、挑戦してみてくださいね。

個々の状況が大きく違うので、企業様においては、少々的外れの内容もあったか
と思いますが、お許しください。
私も今出張もなくなり、遠出しない日々です。ときどき歩いて回れる近所を散歩しています。日本橋人形町の街も先々週までそれほど感じられなかった人の出も先週からぐっと減りました。

私の散歩コースにあるビジネスホテルは、真っ先に新型コロナの軽症患者の受け入れが始まり、自衛隊も動員される物々しい感じを見るにつけ、緊急事態を
リアルに感じられました。
そんな状況を受け取りすぎて、焦っている私もいます。
頭を回転させながらも、たんたんと今できることを進めようと思います。
1日も早く、通常の状態に戻ればと祈っています。

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